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ブランド・マーケティング見聞録

40年以上のキャリアを有する、クリエイティブ・コネクション
代表取締役の町田が、あれやこれやブランド・マーケティングについて語ります。

ブランディングのお話
知的財産を積極活用『技術ブランディング』①
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忙しさにかまけて、久々のアップです。…といいながら、以前にもお伝えした“技術ブランディング”について改めて書かせていただきます。

私は広告代理店を退職した後、長らくフリーランスとして活動しておりましたが、法人化するにあたり一念発起し、(公財)日本生産性本部(旧社会生産性本部)に通いはじめ、認定の経営コンサルタントの資格を取得しました。

それを機に、関東経済産業局 「中小企業支援ネットワーク強化事業」の専門家として活動すると共に、平成20年度 知財戦略コンサルタント育成研修にも参加。そして3年間に渡ってプロジェクトに関わり、「地域中小企業知財経営基盤定着支援モデル調査委員会」委員に就任するほか、各年度の「知財戦略コンサルティングシンポジウム」に登壇させていただきました。

もう15年以上も前ですが、当時はまだ“知財”というと“特許”のことがメインで、“ブランド”も重要な知財であるということを認識している弁理士も少なかったと思います。大手外資系広告代理店で長年“ブランディング”に携わってきた者としては非常に寂しかったです。

その後、(社)日本知財学会 第9回年次学術研究発表会に登壇したり、日本知的財産協会「第11回JIPA知財シンポジウム」の鼎談の司会をしたり、また日本技術貿易㈱などと組んで、独自技術をブランドとして活用する『技術ブランディング』の重要性を説く啓蒙的なセミナーを全国各地で開催。実際に数多くの“技術のブランド化”をサポートし続けてきました。(現在もINPIT「窓口機能強化事業」の専門家として登録・活動しています。)

■独自の“技術”をブランド化する『技術ブランディング』。

「えっ?技術をブランド化する???」と思われる方も結構多いのではないでしょうか。でも、例を見ると、ほとんどの方が「!!!」と納得すると思います。

簡単にいうと、企業名や製品名ではなく、独自の技術やノウハウをブランド化することです。そして、その技術名を冠した機能などを搭載した製品やサービスに付加価値を与え、他社との差別化を図ります。

身近な例としては、「インテル、入ってる。」でお馴染みの『インテルCoreプロセッサー』、ユニクロの『HEATTECH(ヒートテック)』、シャープ『プラズマクラスタ―』などです。

ちなみに、フィリップ・コトラーは『Ingredient Branding(直訳:要素ブランディング)』、また某広告代理店は『テクノロジーブランディング』と名付けているようですが、基本的に同じで、決して新しいブランディング手法でもありません。

日本でも昔から『技術ブランディング』はありました。例えば、独自の機能や製法を訴求する日立『からまん棒』やキリンビール『一番搾り』、製品の先進性を示す「日本初」や「世界初」の表示、企業全体の技術力の凄さを訴求する「技術の日産」や「E&Eの東芝」といった企業スローガンなども『技術ブランディング』の範疇であると考えています。

変わったところでは、一時期もてはやされたシャープ液晶テレビ『亀山モデル』です。最先端の工場名をブランド化して差別化を図るとは、正直いって驚かせられました。

また、FUJI FILMは、すでに社名の由来となった写真用フィルムから撤退しましたが、長年培ってきた“フィルム技術”をベースに新たなビジネスを展開。今や“FUJI FILM”の社名自体が技術の高さを訴求する『技術ブランド』になっています。

■類似した製品やサービス、機能と差別化する際に威力を発揮。

いずれにしろ、マーケットに似たような製品やサービスが溢れ、企業名や製品名では差別化が難しくなってきた時に、“技術の見える化”で差別化を図る『技術ブランディング』は威力を発揮します。

昨今の“炊飯器”を見ればわかりますが、もはや差別化のポイントは、独自の“炊き方”ですらなく、“内釜の素材”などのブランディング勝負になっていませんでしょうか?

■企業自体のイメージアップやリクルートにも貢献。

また、このコロナ禍で状況が少し変わってきましたが、昨年まではエンジニアのリクルート対策として、「企業自体の先進的なイメージを高めたい」という、ご相談を数多く受けていました。

実際に、村田製作所をはじめ、多くのBtoB企業がこぞってテレビCMを放映していた時期がありましたが、主な目的は優秀なエンジニアなどの人材を獲得するためのリクルート対策です。

その他、一般の消費者が抱く企業イメージ、認知度、その企業で働いている方々のモチベーションなどのアップも同時に図ることができます。

次回のブログでは、「BtoCおよびBtoB企業が技術ブランディングに取組むべき意義」、「技術ブランディングを進めていく上でのポイント」などについて書いていく予定です。

以上、クリエイティブ・コネクション ブランド・マーケティングコンサルタントの町田芳之でした。

 

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