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クリエイティブ・コネクションからの「お知らせ」や
ブランド・マーケティングに関する「見聞録」など、最新情報を掲載しています。ブランド・マーケティング見聞録
40年以上のキャリアを有する、クリエイティブ・コネクション
代表取締役の町田が、あれやこれやブランド・マーケティングについて語ります。
先回のブログの最終章『性格は顔に出る。本音は仕草に出る。感情は声に出る。』で、「コロナ禍で当たり前になったリモート会議では、モニタ越しに映った人物の話し方、表情、仕草…などの対応姿勢が、個々人だけでなく、その企業の人となりまで語ってしまう。」という話をしました。
でも、この話はリモート会議に限ったことではなく、企業や店舗における社員やスタッフの態度も同じことです。昨年までのビフォアー・コロナでは、新卒も既卒も人材確保が難しく、早急なリクルート専用Webの制作依頼があるなど、随分と慌ただしく感じました。
このコロナ禍は、これからのウィズ・コロナの時代を迎えるに際して、ブランディングの基本を見つめ直す良い機会を与えてくれたのかも知れません。
■『暖簾、看板』を重んじる日本は古くからブランド先進国。
あくまで私の個人的な見解ですが、日本は古くからブランド先進国だったと思っています。その理由は、由緒ある“暖簾”や“看板”をしっかりと守り、創業数百年を超える老舗企業の数が、欧米より遥に多いからです。
以前のブログにも書きましたが、ブランドは“顧客との信頼関係”の上に成り立ち、その“信頼関係”は顧客の“情報”と“経験”から生まれます。日本では「暖簾や看板に傷をつけるようなことはするな!」という戒めのもと、主人も奉公人も、己を律し、常に謙虚な態度で商いを続けてきたのです。
これは四方を海に閉ざされた小さな島国だったからこそ、隣近所との“信頼関係”を損なわないように暮さないと、生きていけなかったという現実も多分に影響しているのでしょう。そして“暖簾・看板”を守るという規範は、門外不出の“家訓”や“家法”というカタチで、その商家だけで受け継がれてきました。これは今でいうところの“クレド”や“ブランドステートメント”に当たるのではないでしょうか。ブランドというと欧米の方が本家本元のように感じますが、日本も決して負けていないのです。
■ブランディングも主役がテレビからインターネット広告が変わる?
長らくブランディングの主役メディアはテレビとされてきました。ところがネットの普及により、とうとう2019年の年間広告費では、インターネット広告がテレビ広告を抜いて1位に。数字上はインターネット広告に主役の座を奪われたように思われますが、本当にブランディングの主役はインターネット広告になるのでしょうか?
確かに、ここ5、6年のインターネット広告費の伸びは凄まじいですが、裏を返すとテレビメディアに魅力が無くなっているともいえます。また最近よくクライアントからいわれるのが、“フリークエンシー”や“コンバージョン率”です。
インターネット(オフライン)広告は、予測数字が出せますが、現時点でテレビなどオフライン広告は、予測数字が曖昧になってしまいます。さらに、インターネット広告はターゲットの絞り込みも容易で、コストパフォーマンスが優れているように見えるので、利用者が増えるはずです。
しかしながら、ブランディングの目的、対象商品やサービスの内容、またブランドの認知レベルによってはオフライン広告のとミックスさせた方が効果的な場合もあります。とはいえ、所詮どちらも広告なのでブランドからの“情報”に過ぎません。
今の顧客は情報を見抜く目を持っています。さらに、ブランドとしての“経験”を与える商品やサービスはもとより、社員やスタッフの態度などの印象が良くなければ、ブランディングは失敗に終わるでしょう。
■ウィズ・コロナで回帰する!?ブランディングはメディアから人へ。
図らずも巻き起こったコロナ禍により、社員やスタッフによる直接営業、店舗での接客は減る傾向にあります。それ故にモニタ越しや電話での対応、ちょっとした接触機会における態度など、その時々の個々人の人となりが、企業全体の人となりとして強く伝わってしまいます。
これを機に、いま一度ブランドの原点に立ち返り、ブランドの規範となるブランドステートメントやクレドなどを見直し、インナーブランディングを行い、まずは社員やスタッフなどの人材をブランディングメディアとして、活用しては如何でしょう。
※【インナーブランディング】社員に対して企業ブランドの価値や目指す姿、方向性を理解・浸透させるための啓蒙活動。最終的には社員一人一人がブランドを体現することを目指す。
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